不必要?注文住宅に床暖房をつけるメリットとデメリットとは

公開日:2021/03/15  最終更新日:2021/03/02


寒暖差があり、冬の寒さが厳しい日本で快適な住宅で暮らしたいという思いから、床暖房を設置するかどうかを検討する人もいるでしょう。しかし、床暖房の効果はどのようなものか、本当に必要なものなのか、迷う人もいるようです。そこで今回の記事では、床暖房を設置するメリットとデメリットについて詳しく紹介するため、参考にしてください。

床暖房の種類

床暖房とは、床下に熱源となる装置を設置し、熱源で部屋を温める暖房器具です。床下から伝わってくる熱が、天井や壁に反射しながら部屋全体をゆっくりと温めます。床から直接伝わる熱(伝道熱)と、床から部屋全体に広がる熱(ふく射熱)の組み合わせで温める仕組みです。

床暖房は足元だけが温かいのではないかと思う人もいるでしょう。しかし、温かい空気は上昇する性質があるので、効率的に部屋を温められます。床暖房には熱源の違いで、大きく2種類に分類されるようです。電気式と温水式の2種類あるため、仕組みを説明しましょう。

■電気ヒーター式

電気ヒーター式の床暖房は、電気をエネルギーとするものです。熱源となる装置は、床下に設置された電熱線ヒーター内蔵のパネルです。電力でヒーターを温め、ヒーターの熱が部屋を温めます。フロアーの内部に取り入れられているものと、耐熱フロアーの下にフィルム式の熱線を敷くタイプのものなどがあるようです。

比較的工事が簡単で、注文住宅だけではなくリフォームにも適しています。しかし、立ち上がりが遅いことや、電気の線がまんべんなく行きわたらないことにより部分的に冷たい箇所が生じる欠点があります。

■温水循環式

温水式の床暖房は床に専用のパネルを敷き詰め、温めたお湯を循環させるものです。熱源となる装置は、床下に設置された配水管です。ボイラーで温めたお湯を配水管に通し、温水の循環によって部屋を温めます。

熱源で水を温め、温水を通すパイプの配管が床下に張り巡らされ、床の表面温度を上げる仕組みです。ポンプなどが故障した場合は部品交換費用がかかり、部屋の温まる温度は少し低めというデメリットもあります。

電気と温水の2種類の床暖房を紹介しましたが、コスト面ではイニシャルコストは電気式の方が割安に、ランニングコストは温水式の方が安くなるようです。

床暖房のメリット

■安心できる

電気ヒーターやストーブなどと違い、高温になることがないため、触ってもやけどの心配がありません。小さな子どもや高齢者、ペットがいる人にとっては安心です。

■足もとが暖かい

冷たい空気は暖かい空気に比べ重いので、下に降りてきます。エアコンなどは、冷たい空気が足元に溜まりがちです。床暖房は足元から温めるので、温かさを感じやすいでしょう。

■部屋を広く使える

床暖房があれば部屋に暖房器具を置く必要がなく、広くスペースを使えます。器具がないため掃除も楽になるでしょう。

■温風が出ない

床下で温水が流れている・電熱線を敷設しているだけなので暖かい風が出ず、肌に風が当たらないため、乾燥しにくいといわれています。

また、エアコンのように風がないので、ホコリが舞い上がりにくいでしょう。水蒸気が発生すると結露して、カビやダニの発生を招きやすいですが、床暖房は水蒸気を出さないため、結露・カビ・ダニが発生しにくくなります。

床暖房のデメリット

■初期費用が高い

他の暖房器具は導入も手軽で費用もおさえられます。しかし、床暖房は本体の費用だけでなく設備工事をしなければならないので、初期費用が他の暖房器具より負担になるでしょう。

■メンテナンスが大変で費用がかかる

温水式の床暖房を使用しているとパイプ内の水分が減ってしまうため、年に1回、稼働させる前に不凍液の補充をしなくてはいけません。さらに、床暖房の性能を維持するために5~10年に1回は、不凍液の全量を交換する必要があります。熱源の機械も、10年に1回は交換しなければならないため、メンテナンス費用がかかるのです。

■ランニングコストが高い

とくに電気式の床暖房は、電気代が高くなります。温かくなるまで時間がかかるため、長く付けておく必要があるからです。

■使わなくなる

維持管理費が高くメンテナンスが面倒だったり、故障すると修理費が高かったりするので、そのまま使わなくなる人もいるようです。

■低温やけど

床暖房は、床の表面温度が30℃以上になります。人が床の上に座ったり、寝そべったりした場合は、身体を接触している床面からは室内への熱の放出がなくなり、接触している部分の温度が上昇するので、低温やけどしやすくなるでしょう。自分の意志で身体を動かせない赤ちゃんや皮膚が敏感な人がいる家庭は要注意です。

■温まるのに時間がかかる

床暖房はスイッチを入れてから、室温が上がるまでに時間がかかるデメリットがあります。すぐに部屋を温めたい場合や、短時間しか利用しない部屋で使うのには不向きです。

 

床暖房はデメリットもありますが、設置すると足元から温まり、快適に過ごすことができます。新築時ではなく、後付けで床暖房を設置したい場合は、床をはがしての工事となるため、手間と費用がかかる可能性があるでしょう。迷っているのであれば、後で後悔しないためにも設置しておくのがおすすめです。

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